1月24日、26日、31日の3回に渡り、室蘭市立高砂小学校にて「わたしたちの高砂」プロジェクトを行ないました。

 

2020年に小学校の統合が予定されている高砂小学校の3年生総合の授業では、これまで地域の公園や科学館、図書館、博物館等の見学を通して、公共施設について学んで来たそうです。

そこで、地域の公共施設としての小学校の閉校を前に、「高砂小学校跡地」がどのような場所になったら街の人々がより良く暮らせるかを考えようというテーマです。

私が住む室蘭市高砂町の学校がひとつ閉校するという大きな出来事であり、私自身「教育」と「建築」を学んできたことを活かせる場になるということもあり、張り切って外部講師をさせていただきました。

 

・3年生とそのご家族の方々などにアンケートを書いていただき、その結果を踏まえて新たな場所の計画をつくること

・他の国や地域の公共建築について、外観や大きさ、内部の工夫などを学び、敷地に対してどのくらいの大きさで建てるのが良いかを考えること

・各グループのアイディアがより良く伝わるように、プレゼンテーションを工夫すること

 

3回の授業にそれぞれテーマを持ちながら進めました。

222のアンケート結果からスタートしたプロジェクトは、最終的に8グループそれぞれが素晴らしいアイディアを出すことができました。

体育館や運動場などの体を動かす場所や、カフェ付きの図書館など、アンケート結果で多数だったものをはじめ、近隣にはないプール、敷地に隣接する緑が丘公園とつなげて年代問わず楽しめる公園にする案、室蘭名物が食べられるレストランやものづくり体験スペース等々、地域の現状や他の公共施設の状況なども踏まえて考えられた様々な計画が見られました。

最終日は「小学3年生でここまでできるのか!」と感動する程に素晴らしい発表会を行なうことが出来ました。

 

わずか1週間、他の教科の授業もたくさんある中で、具体的で内容の濃い計画を完成させた子どもたちの集中力、プレゼンテーションの上手さ、先生方のご指導力に驚かされた授業でした。

そして、初めて知る国内外の優れた建築の写真を見る子どもたちのワクワク・キラキラした眼からは、利便性や経済効率性だけではない、「建築」の持つ人を惹き付ける力を改めて感じました。

少しでも「建築」の魅力が子どもたちの記憶に残ってくれれば嬉しく思います。

 

発表会の日には、新聞社の方々にもお越しいただき、早速2月1日には北海道新聞の室蘭胆振版に記事を掲載いただきました。

室蘭民報にも後日特集記事として取り上げていただけるようなので、宜しければ高砂小3年生の子どもたちと先生方の努力の結晶をご覧いただければと思います。

とても明るく一生懸命な3年生のみなさん、校長先生、教頭先生をはじめ高砂小学校の諸先生方、アンケートにお答えいただいた皆さん、本当にありがとうございました!