今年も瞬く間に年末を迎えました。
設計のご依頼やご相談を頂いている皆様、良い建築を一緒につくろうとご協力下さっている建築関係者の皆様、今年も本当にありがとうございました。
来年も引き続きお世話になりますが、よろしくお願いいたします。
さて、数ヶ月前のことですが、東京の大学に通う学生さんから卒業論文に関するインタビューの依頼をいただいたことがありました。
コンパクトシティ化を目指す室蘭市の都市計画に関する論文に関するものであるとのことで、ご協力させてもらいました。
そして先日、無事に論文が完成したとご連絡があり、論文とお礼のお手紙をいただくという、とても嬉しい出来事がありました。
コロナ禍で現地調査ができないなど、大変な状況の中で論文を完成させたその学生さんは、地元北海道でご就職されるとのこと。
ご依頼時の文面や直筆のお手紙などからは、とても丁寧で心の行き届いた方であることが容易に想像されました。
お会いせずとも終始感心させられるような学生さんでしたので、これから頼もしい社会人になられていくのだろうなと、とても喜ばしい気持ちになりました。
現在学生の皆さんは、コロナ禍でこれまで誰も経験したことのないような類の困難や苦労があることと思います。
学友同士協力し、助け合いながら、なんとか乗り越えてほしいと願わずにはいられません。
将来を担う子どもたちや学生たちの存在そのものが「将来」ですから、大人が自分の可能な限りサポートすることは、必ず未来の世の中のプラスになるはずですよね。
長引くコロナ禍にあって、特にそのような意識が大切であるように思われました。
インタビュー依頼のきっかけは、3年前に高砂小学校で行なった「わたしたちの高砂」プロジェクトのブログだったそうです。
年月が経っても、高砂小学校が歴史の幕を閉じた後でも、何かのきっかけで誰かの目に留まり、「一生懸命考えたこと」はつながっていくのかなと、感慨深いものがありました。
「本気で考えたこと」は、なんらかの形で残っていくのだと、改めて思わされた出来事でもありました。
来年も「本当に良いもの」「皆がプラスになるもの」を本気で考えながら、建築を創っていこうと思う、年の瀬です。