発売中の『Replan 北海道 vol.139』に、Oasa Base の色や素材について掲載されています。

リノベーションのプロジェクトだった Oasa Base の設計中は、新旧の対比やクライアントの好み、置かれる予定の家具・家電との関係など、打ち合わせを重ねたことを思い出します。

その他のプロジェクトでも同様ですが、家具のショールームに一緒に行って検討したり、施工チームに協力をいただいて実物のサンプルを作ってもらったりしながら色や素材を決めていきました。

 

写真や動画がインターネット上に溢れる現在、目にした時「良いな」と思った色や素材を取り入れること自体はとても簡単です。

でも、表面的な考えで色や素材を使用すると、時が過ぎて飽きてしまったり、チープに見えてしまったりすることも多くあります。

短い期間で更新されるようなショップの内装や広告などは、その時の流行を取り入れたデザインが選択肢に上がりやすいでしょう。

数十年単位で使われる建築空間・住空間の場合は、時間について念頭に置いておき、色や素材を考える指標のバリエーションを持つことが大切だと思います。

自分が年を重ねた時にも「やっぱり良い」と思えそうか、素材の経年変化(古くなる? 味わいが増す?)はどうか…など、長く使うものだからこそ考えておきたいことがたくさんあります。

 

そして何より私たちとしては、本質的な部分、建築空間でしか味わえない魅力の根幹に関わるような部分で色や素材を捉えたいと強く思います。

言葉では言い表せないような、建築ならではの感動を生み出すための道の上で、色や素材も上手く使っていきたいなと改めて考えさせられました。